2015年1月 立ち寄り
石川県の温泉地として有名どころは、能登方面の和倉や輪島。小松寄りの加賀温泉郷(山中、山代)などが頭に浮かぶが金沢市内にも存在した本格温泉。泉質は弱アルカリ性のナトリウム炭酸水素塩泉。コーヒーのような色のまろやかなモール泉である。ポカポカとよく温まり、お肌もすべすべ。こちらにはチーム恒例の冬旅で立ち寄り、懐石ランチとお湯を楽しんだ。料理もお湯同様、レンコンなどの加賀野菜の素材を生かした優しい味で、旅行中の続けざまのご馳走にも胃もたれすることもなくすべてをおいしくいただけた。器もまた美しい。シーズンオフの訪問のため、宿の中はあいにくの改装中ではあったが、「館内は美術館」のキャッチコピーさながらに、装飾品や絵画、本格的な能舞台などを眺めながら、ゆったり滞在するのも楽しそうである。メンバーの中でも「次回は泊まりで!」の声が多く聞こえた宿である。
ランチ付立ち寄り湯 6580円
2013年4月 宿泊
東京都内で唯一の秘湯を守る会の会員宿。訪れたのは新緑燃ゆる4月であったが、奥多摩の地では日によっては小雪さえ散らつく肌寒い1日。ここは立ち寄りではなく、宿泊してこそ、その良さを実感できるお宿である。風呂には露天はなく、内湯のみであるが、窓の外の緑を眺めるだけで十分癒される。何よりも食事が素晴らしかった。メニューは山菜中心のシンプルな内容だが、サーブされるタイミングが絶妙だった。どんな豪華なメユーでも、出された時に冷めていたり、間が空きすぎるとせっかくの食事が楽しめないことは大きな宿では起こりがちである。ご主人の手打ちの蕎麦は絶品。そして蕎麦屋以外でそば湯までサーブしてもらった体験を持つメンバーはいなかった。
全部で5部屋のみ、家族で切り盛りされている小さな宿なので週末の1人宿泊は難しい時もあるが、身の丈にあったおもてなしが嬉しいお宿であった。